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脊椎・脊髄外科センター

脳治療の原点

脳は頭蓋骨に囲まれた密室であるところに最大の特徴があります。
脳内に異常が発生した、つまり出血、梗塞、浮腫が存在すると異常が周囲の脳を圧迫します。頭蓋骨に囲まれた密室ではその圧力(脳圧)の逃げ場がないため、脳ヘルニアが起こり呼吸が止まります。
脳ヘルニアを理解し、病気の変化の方向(ベクトル)をいち早くキャッチすることが脳治療の原点です。

脳動脈瘤が破裂してクモ膜下出血が起こった時に、出血が止まるのは脳圧と血圧が等しくなった時です。脳潅流圧とは血圧から脳圧を差し引いた圧でありこれが0となって出血が止まるのです。ですから血圧、脳圧の管理が重要です。
           脳潅流圧=血圧-脳圧
意識レベルが低下し瞳孔左右差、片麻痺が出現すれば、テント切痕ヘルニアが起こっています。この時、ヘルニアをすばやく診断し脳圧を管理できれば、その進行を防げるけれども、小脳扁桃ヘルニアにまで至るともはや元には戻りません。脳幹に非可逆的な出血が起こっています。

病変の局在によって特有の呼吸パターンがあります。
大脳半球が傷害されると反対側の胸壁運動が低下します。
両側の島(オペルクルム)が傷害されると、周期的な咽頭麻痺による無呼吸や上気道閉塞をきたします。
視床などの間脳が傷害されると、有名なチェーンストークス呼吸となります。
中脳にまで病変が及ぶと、過呼吸となります。橋ではNucl.Ambiguus,Nucl.tr.solitariusが傷害されて無呼吸となります。
一側延髄外側の傷害でondine's syndrome;sleep apnea syndromeをきたし自律的な呼吸が不能となり、眠ると無呼吸になってしまいます。
延髄が傷害されると失調性呼吸から呼吸停止に至ります。

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