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リウマチ・関節センター|リウマチ膠原病内科

はじめに

現在、関節リウマチは、非常に注目されています。
新しい薬の紹介が、テレビ、新聞などで、毎日のように取り上げられています。
その中には、もう「関節リウマチは新しい薬を使えば治る」かのような表現もみうけられます。しかし、実際はどうなのでしょうか?
今回は、単なる「新しい薬」の紹介にとどまらずに、関節リウマチの治療目的・治療戦略の変革についてお話したいと思います。

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治療目的の変革
関節リウマチの治療目的とは何か

RAの典型的身体所見いまさらのようですが、関節リウマチになることで、患者さんがこうむる不利益にはどのようなものがあるでしょうか?代表的には以下のものと考えられます。

①関節の炎症:関節の腫脹・疼痛
②関節の破壊:関節の軟骨や骨、さらには周辺の靭帯や腱などのいわゆる軟部組織が壊れていきます
③関節外病変:肺や、血管、あるいはアミロイドという物質の沈着による内臓の障害が起きることがあります
④生活の質(QOL: Quality of Life:生活の質)の低下:日常生活といった私的なレベルと、就労などの社会的なレベルで障害が生じてしまいます。
⑤生命予後への影響:日常の診療では、我々医師はあまり言いませんが、関節リウマチの患者さんは、心筋梗塞、脳梗塞といった血管の病気が、通常よりもやや多いといわれています。また、一部の悪性腫瘍もやや多いといわれています。

今までの治療では、これらの不利益のうちの①の問題、関節炎症、とくに疼痛を軽減することが、治療の目的でした。 しかし、現在では②~⑤までをも治療の目的として考えるようになってきています。
現時点の痛みだけをごまかすのではなく、将来にわたって患者さんが治療の利益を享受できるように、というのが現在の治療目的です。

在来型治療の成果―メトトレキサートの導入

ここで、現在までの状況をふりかえってみてみましょう。1985年の時点と2000年での患者さんの状況を比較した報告があります(Arthritis Rheum 2005; 52: 1009)。これをみますと2000年の段階で、腫れている関節の数は4割程度に減っていますし、血沈という関節の炎症の程度を表す血液検査の指標も6割程度に減少、Larsenスコアという指標で見た骨の破壊の程度も2割程度に減っています。2000年の段階では、まだ「新しい薬」は導入されていませんが、それでもこの15年の間には、これだけの治療の進歩があったのです。

この進歩をもたらしたのは、メトトレキサート(商品名:メトトレキセート、リウマトレックスなど)という薬剤の導入によるものです。
メトトレキサート(MTX)は、このホームページの他の項目に具体的な説明がありますが、簡単にその特徴を触れておきます。

①メトトレキサートは関節リウマチ治療薬の第2の革命(1980年代から90年代)
第1の革命は、ステロイド剤です。功罪相半ばする薬剤ではありますが、そのすぐれた効果は、やはり賞賛に値するものです。
第3の革命が「新しい薬」生物学的製剤(TNF阻害薬)です。これについてはあとで詳しくふれます。
②メトトレキサートは、生物学的製剤(TNF阻害薬)出現までは、最も効果が高い薬剤
関節炎症(疼痛、腫脹)の改善効果では、TNF阻害薬に匹敵する効果を持っています。
また、副作用も比較的に少なく、有効性の高さもあいまって、抗リウマチ薬のなかでは、5年後の継続率がトップの薬剤となっています。
③現在に至るも、関節リウマチ治療の主役

日本では、保険上の制約がありますが、海外では第1に使用すべき薬剤となっています。
ヨーロッパではリウマトイド因子が陰性の場合に、スルファサラゾピリジン(商品名:アザルフィジンENなど)から開始することもありますが、とにかくメトトレキサートを速やかに導入するのが90年代のトレンドでした。

現在では、これに加えて、TNF阻害薬を効果不十分な場合に追加します。
いいかえますと、現在のトレンドは、関節リウマチと診断されたら、メトトレキサートをまず導入する。そして、それで効果不十分の場合には、生物学的製剤(TNF阻害薬)を追加する、ということになります。

在来型治療の成果

いまだ改善されていない治療目的

さて、冒頭に上げました治療目的のうち、①の関節の炎症(疼痛、腫脹)については、メトトレキサート(MTX)の導入で、かなり改善されたことをお話しましたが、その他の目的については、どうでしょうか。

最近の報告(J Rheumatol 2007; 34:2211)で、発症当時仕事についていた患者さんの10年後をみたものがあります。それによると、10年後には42.3%の患者さんが離職を余儀なくされています。残念ながら、この状況は、この20年間で改善されていません。

生命予後に関してはどうでしょうか。一般の人と比べて、関節リウマチの患者さんの死亡危険率は1.5倍程度と考えられています。これも1953年から94年の間で、改善していません(Arthritis Rheum 1994; 37: 481)。

生命のリスクについてもう少し詳しくみてみます。患者さんの死亡原因として多いのは、心臓や血管の病気、いわゆる循環器疾患と、感染症です。この二つで、死亡原因の50%以上になります。
循環器疾患による死亡は一般の人でもよくあることですが、とくにリウマチ患者さんでのリスク(相対危険率)が高い疾患を調べてみますと、感染症と血液の腫瘍(悪性リンパ腫など)となります。これらの疾患による死亡の危険率は、一般の人の5倍以上という報告があります(Arthritis Rheum 1994; 37: 481)。
心筋梗塞の危険率は2.00、脳梗塞の危険率は1.48という報告もあります(Circulation 2003; 107: 1303)。

リウマチの活動性を抑えることで生命のリスクも改善するかもしれない

これらの生命のリスクを解消するにはどうしたらよいでしょうか。たとえば、悪性腫瘍(ガン)については、関節炎症をコントロールすることで、発症率が一般の人と同じになる可能性が示されています(Semin Arthritis Rheum 2007; 37: 31)。

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治療戦略の変革
治療戦略の変革

関節破壊の抑制、生活の質の改善、生命予後の改善というような拡張された治療目的を達成するためには、治療の考え方-治療戦略の変革が必要になります。
この10年くらいの間に提唱されてきた治療戦略の代表的なものを紹介します。

①関節予後(関節破壊の進行)の予測
どのような患者さんが悪化しやすく治療しにくいのか、を予測して、そのような人には特に強力な治療をしていこうという戦略です。

②早期治療、Window of opportunity(直訳でいうと「治療の好い機会(タイミング)」という意味です)
早期に治療を開始すると、治療効果がより高い、逆に言えば、遅れると強力な治療をしても効果が限定されることがある、ということが知られています。早期から強力な治療をして、治療効果を高めようという戦略です。

③リウマチの活動性を数値で表す
今おこなっている治療がどこまで効いているのか、いないのか、ということを雰囲気だけで判断するのではなく、きっちりと数値化して、現状を客観的に把握しようという戦略です。

④治療の目標を数値で設定、厳密なコントロールを行う
③のことと関連しますが、治療の数値目標を設定し、それに到達するまで妥協せずに(もちろん安全性を考慮した上で)、治療手段を変更していく、という戦略です。

⑤寛解導入
強力な治療を行なって、リウマチの勢いを最小のものとし、穏やかな治療でその状態を維持する、ふたたび悪くなるようなことがあれば、強力な治療を行ない、また落ち着けば穏やかな治療にもどす、という戦略です。

関節予後(関節破壊の進行)の予測

それぞれにつき、もう少しくわしくみていきましょう。
関節予後(関節破壊の進行)の予測手段としては、代表的なものとして、以下が指摘されています。

①リウマトイド因子が陽性

②抗CCP抗体が陽性(高値であるほどリスクが高い)

③初診時の炎症マーカーの値が高値(CRP・血沈・MMP-3が高値であるほどリスクが高い)

④初診時のレントゲンで、すでに骨の破壊(びらん)が認められる
たとえば、抗CCP抗体が陽性であると、骨の破壊の危険性は4~10倍になるという報告があります(Arthritis Rheum 2007; 56: 2929、Annal Rheum Dis 2008; 67:212)。ただし、抗CCP抗体の測定に関しては、現状では保険上の制約があり、今後この点での改善がもとめられます。

リウマトイド因子、抗CCR抗体陽性患者は、関節予後不良
(5年間の追跡)
Arthritis Rheum 2007;56:2929-3
  骨びらんオッズ比 骨びらん陽性率
(陽性/陰性)(%)
リウマトイド因子陽性 3.4 63/27
抗CCP抗体陽性 10.2 79/27
両者陽性 11.6 81/27
早期治療

早期治療という戦略の有効性は、Window of Opportunity「治療のよい機会(タイミング)」という言い方でも表されます。
具体的な報告で、有効性をみてみましょう(Ann Rheum Dis 2004; 63: 274)。発症してから15日(中央値)で抗リウマチ薬の治療を開始したグループと、発症してから123日(中央値)で治療を開始したグループとの、その後の経過を比較した報告があります。

4年間という時間が経過した時点での評価で、遅れて治療を開始したグループでは、先に治療を開始したグループよりも約1.5倍も関節破壊が進行してしまっています。3ヶ月程度の開始時期の差が、4年後も影響してくるわけです。

同じような報告は他にもあります(Rheumatology Oxford 2004; 43: 906)。これは3ヶ月で治療を開始したグループと12ヶ月で治療を開始したグループの比較ですが、この場合、最初の時点ですでに、遅れたグループでは、関節破壊が進行してしまっています。そして3年後には、さらに差が開いてしまっています。

関節破壊を抑制するために早期治療が重要であることがおわかりになると思います。

病状を数値で表して客観的に把握する

次は、病状の数値化による客観的な把握ということですが、リウマチという疾患のさまざまな側面からみた、さまざまの指標があります。

近年、特に注目されているのは、リウマチの活動性を評価する指標としてのDAS28、DAS(44)と、リウマチの関節破壊の程度を評価する指標のSharpスコアです。このほかに、生活の質(QOL: Quality of Life)を評価する指標のHAQスコアなどがあります。

DAS28、DAS(44)は、
①圧痛(押さえて痛い)関節の数、
②腫脹(柔らかく腫れている)関節の数、
③血沈1時間値(CRP値を用いる場合もあります)、
④患者さん本人が評価した全般的な状態(発症前の症状がなかったときと、今までで最悪の病状のときの間の、どのくらいの場所に現在があてはまるかであらわされます)、
という4つの指標をもとに計算されます。数値が大きいほど、活動性が高いことになります。あとでいいますが、DAS28で2.6未満は疾患活動性最小(寛解)を意味するとされます。

ACRコアセットも、DAS28と同様の指標をもとに計算されますが、こちらは相対評価で、以前(治療開始前など)に比べて何%改善したかで表されます。ACR20は20%以上の改善、ACR50は50%以上の改善(病気の勢いが半分以下ということになります)、ACR70は70%以上の改善です。

Sharpスコアは、関節破壊の指標ですが、
①軟骨の破壊をあらわす「関節間隙の狭小化(レントゲン上、関節の骨と骨との隙間がせまくなること)」と、
②骨の破壊を表す「骨びらん(レントゲン上、虫食いのような像が関節周辺の骨に見られること)」
の、それぞれの程度と箇所数をもとに計算されます。

Treat to target/ Tight control

これらの「病状の数値化」を治療に利用したのが、次に紹介するTreat to target/ Tight controlという治療戦略です。直訳すると、「はっきりした目標を設定して、それに到達するように治療を行なう」/「妥協せずに、リウマチの活動性を抑え込む」ということになります。
いいかえると、「数値化された治療目標値(ここでDAS28などが利用されるわけです)を参照しながら、それに達するまで治療内容を変更していく」ということになります。もう少し具体的に説明してみましょう。
たとえば、DAS28スコア2.6未満を目標としてDAS28スコア6.0の人が治療を開始したとします。アザルフィジンENで治療を開始したとしましょう。しかしそれで3ヶ月たってもDAS28で5.0などという不良な結果しか得られなかったとします。そうしたら、今度はリウマトレックスに治療を切り替えます。これで3ヶ月たってもDAS28が4.0という不十分な結果だったとします。今度は、レミケードを追加して、DAS28が2.5という良好な結果が得られたとします。その後は、同じ治療を継続していくということになります。実際の例を挙げます(Lancet 2004; 36: 426)。これは一つのグループはDAS値2.4未満を目標として、3ヶ月ごとに治療を評価、必要であれば変更するという設定で、もう一つのグループは従来どおり、担当医の裁量で治療を調整するという設定でした。
1年半という期間が経過した後で、厳密コントロールのグループは、担当医裁量のグループに比べて、リウマチの活動性を約半分に抑えることができていました。しかも治療に伴う副作用の出現率では差がなく、同等の安全性が確保されていました。
数値目標という客観的な目標を持つほうが、よい結果をもたらすというTreat to target/ Tight controlの有効性が裏付けられたわけです。

寛解導入

次の治療戦略は、寛解導入という概念です。これは生物学的製剤などで、リウマチの活動性を最小の状態にまで抑えこみ、その後、在来の抗リウマチ薬などで維持するという戦略です。
具体的にいいますと、リウマチが発症したら、すぐに生物学的製剤など強い治療を行って、リウマチの活動性を最小にする、いったん落ち着いたら生物学的製剤などは中止して穏やかな治療で維持する、ふたたび再燃したら、また生物学的製剤など強い治療で抑えこむ、という戦略です。
ここで、再燃を起こさないくらい抑えこめれば、それは「治癒」ともいえるわけです。「治癒」を達成できる可能性は、現在でも、あることはあります。しかし、現実的にはまだまだハードルがあります。この問題については、後ほどまた触れます。

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治療手段の変革

以上、新しい治療戦略の代表的なものをご紹介しましたが、これらの戦略が現実化するためには、強力な治療手段の登場が必要でした。
Treat to targetといっても、Targetに近づける手段がなければ画に描いた餅に過ぎません
その強力な治療手段が生物学的製剤です。
生物学的製剤、そのなかでもTNF阻害薬は、1998年から、米国で関節リウマチの治療に導入されました。
わが国では2003年にインフリキシマブ(レミケード)、2005年にエタネルセプト(エンブレル)が承認され、今年2008年にはアダリムマブ(ヒューミラ)が承認される予定です。

治療戦略の変化をもたらしたものとは何か?

治療戦略の変化をもたらしたものとは何か

TNF阻害薬を中心とした市販薬の流れ
1998年 米国でエタネルセプト(エンブレル)承認
1999年 米国でインフリキシマブ(レミケード)承認
2000年 米国でエタネルセプト(エンブレル)承認
欧州でインフリキシマブ(レミケード)承認
2001年 米国でアダリムマブ(ヒューミラ)承認
2003年 わが国でインフリキシマブ(レミケード)承認
欧州でアダリムマブ(ヒューミラ)承認
2005年 わが国でエタネルセプト(エンブレル)承認
2008年 わが国でアダリムマブ(ヒューミラ)承認予定
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生物学的製剤使用のメリット
生物学的製剤使用のメリット

これらの生物学的製剤を使用するメリットをご紹介していきましょう。 主な点を列記しますと、

①関節の炎症の抑制
②関節の破壊の抑制、
③寛解導入、
④関節外病変の改善、
⑤QOL(生活の質)の改善、
⑥就労状況の改善、
⑦生命予後の改善、


ということになります。
これらの項目は、最初のところで申しました新たな治療目的に合致するものであることがおわかりいただけると思います。それぞれの根拠をお示ししていきます。

関節炎症の抑制だけでなく、関節破壊の抑制に優れる生物学的製剤

最初はASPIRE試験の結果です。これは、インフリキシマブ(レミケード)を、従来の最強の治療、MTXによる治療と1年間比較した試験です。まずは、関節炎症の改善をあらわすACRコアセットの結果です。ACR70というのは、70%以上の改善、つまり病気の勢いが当初の約4分の1以下となったということを表しますが、MTX単独では21%にくらべて、インフリキシマブを使用しますと33%の人が、このレベルに到達しています。

次は、関節破壊の抑制効果です。Sharpスコアでみますと、MTX単独では3.7進行していましたが、インフリキシマブを使用した場合は0.4の進行にとどまっていました。今度はTEMPO試験の結果です。これは、エタネルセプト(エンブレル)を、従来の最強の治療、MTXによる治療と1年間比較した試験です。エタネルセプトは、MTXと併用する場合と、単独で使う場合とがあります。
まずは、関節炎症の改善をあらわすACRコアセットの結果です。ACR70というのは、70%以上の改善、つまり病気の勢いが当初の約4分の1以下となったということを表しますが、MTX単独では19%にくらべて、エタネルセプトを使用しますと24%の人、エタネルセプトとMTX併用ですと43%の人が、このレベルに到達しています。

次は、関節破壊の抑制効果です。Sharpスコアでみますと、MTX単独では2.7進行していました(ASPIRE試験より少ない進行率ですので、この試験では、MTXが効きやすい患者さんが多かったのだと思われます。)
ところが、エタネルセプトを使用した場合は0.3の進行にとどまっています。エタネルセプトとMTXの併用では、なんと0.6の改善という結果になっていました。
生物学的製剤の優れた効果、とくに関節破壊の抑制効果が高いことがお分かりいただけることと思います。

関節外病変への生物学的製剤の効果

今度は関節外病変ですが、これに関しては、アミロイドーシスという胃腸や腎臓などの病変については、すばらしい結果なのですが、間質性肺炎、肺線維症、潰瘍などの血管炎については、よい結果と、無効例、あるいは新規発症例が、交錯している状況です。
関節外病変に対しては、生物学的製剤(TNF阻害薬)の効果は今ひとつと言えるようです。

就労状況の改善

さて、次は、就労状況の改善です。インフリキシマブを導入しますと、MTX単独治療に比べて、1年間で、就労者失業率は14%から8%に、10日間以上の休職率は16.7%から9.6%に改善します(Arthritis Rheum 2006; 54: 716)。

就労状況の改善はエタネルセプトでも同様です。MTX単独治療に比べて、1年間で、累積就業不能日数を15日から4.8日にまで改善します(ACR2007 Program book Supplement, 83)。

実際に、当院で治療を受けている人の中には、「今の仕事を続けていくための投資」として、生物学的製剤を使用している方がいらっしゃいます。

生命予後の改善、心臓血管系の疾患の改善

最後は、生命予後の改善です。7年間のフォローで、TNF阻害薬を使用している患者さんの生存率は94%、これに対して、使用していない患者さんでは90%と、生存率の改善が認められています(Arthritis Rheum 2005; S145)。

これらの生命予後の改善は、心臓や血管系の病変による死亡のリスクが低下することによると考えられています。
これに関して、MTXだけでも生命予後改善効果があることが知られています(Arthritis Rheum 2005; S154)。死亡の危険率は、MTXを使っていない場合を1としたら、0.82にまで低下します。
これが生物学的製剤を使用すると、より死亡の危険率が改善します。エタネルセプトでは0.67にまで低下(MTXと併用すると0.60)、インフリキシマブでも0.67に低下する、と報告されています。
一方、少し余談になりますが、同報告では、ステロイドを使用していると死亡の危険率は1.6に悪化するとなっています。
ほかの報告もみてみましょう。たとえば急性心筋梗塞の危険率は、MTX単独治療の場合を1としますと、TNF阻害薬を導入すると0.2までに低下するという報告があります(ACR2007; S1339)。

以上、羅列的になってしまいましたが、生物学的製剤(TNF阻害薬)使用のメリットについて述べさせていただきました。拡張された治療目的の達成のために、生物学的製剤が重要であることが、おわかりいただけたと思います。

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生物学的製剤導入にあたって-適応に関する諸条件の考察-
生物学的製剤を使うべき場合、メトトレキサート単独でもいい場合

さて、このようにメリットの多い生物学的製剤ですが、関節リウマチになったら、全員がこれを使用しなければならないものでしょうか。
そうではないようです。
メトトレキサート(MTX:リウマトレックスなど)単独治療でも、「一定の疾患活動性の範囲内にとどめられれば、生物学的製剤に匹敵する関節破壊抑制効果が得られることがある」ことが、ASPIRE試験のサブ解析で示されています(Arthritis Rheum 2006; 54: 702)。

MTX単独治療と、インフリキシマブ併用療法で、関節破壊の程度をX線で比べてみます。
すると、血液検査でCRPが0.5未満の人では、どちらの治療法でも、関節破壊はほとんど進まないことがわかりました。

また、腫脹関節数が4未満の人でも、どちらの治療法でも、関節破壊はほとんど進まないこともわかりました。

つまり、CRP正常値、腫脹関節数4未満(3以下)をTargetとして治療を行ない、
①達成できればMTX単独治療を継続する
②達成できなければ生物学的製剤導入を考慮する
というやりかたが、この結果からは提案されます。

生物学的製剤の早期導入の意義

それでは、生物学的製剤を導入するとしたら、どのように使うのが適当なのかということを、次に考えていきたいと思います。
さきほど、Window of opportunity、早期治療の有効性の話をしましたが、生物学的製剤ではどうでしょうか。

早期の患者さん(発症から平均1.35年)と長期の患者さん(発症から平均9.29年)とに分けて、エタネルセプト単独療法3年間の結果を見てみます(ACR2007; S265)。

ACR50(リウマチの活動性が半分以下)に到達した患者さんの割合は、早期52%にくらべて長期は42%にとどまりました。また、DAS28スコアでの寛解(リウマチの活動性が最小)に到達した患者さんの割合でも、早期33%にくらべて長期の患者さんでは15%にとどまっており、早期の患者さんのほうが、より有効性が高いという結果になっています。

関節破壊の面でも、早期導入の有効性が指摘されています。
最初からインフリキシマブを導入した群(先行群)と、最初1年間はMTX単独治療で、その後インフリキシマブを導入した群(遅延群)との2年間のSharpスコアの進行度を比較した試験の結果をご紹介します(Arthritis Rheum2006; 54: 47)。

前半1年で、先行群は3.3に対して遅延群は12.2進んでしまっています。後半1年ではインフリキシマブを両群とも使っていますから、差は縮まり1.7対6となりますが、それでも先行群のほうが有効です。結局2年間では、5.1対18.2と、歴然とした差がついてしまいました。

1年間の導入の差が、関節破壊の進行に、かなり影響することが、この報告からはうかがえます。

生物学的製剤の早期導入の、生活の質(QOL)への影響はどうでしょうか。HAQスコアでQOL(生活の質)をみた報告があります。最初からインフリキシマブを導入した群(先行群)と、途中からインフリキシマブを導入した群(遅延群)との比較です。HAQスコアでは、関節の使い勝手が悪いほど、スコアは高くなります。最初は1.35と1.09で先行群のほうが悪かったのですが、2年後には0.47と0.76で、先行群のほうが良くなっています。

QOLに関しても、早期導入は有効のようです。

寛解導入という観点からも早期の導入の利点が報告されています。BeSt study という試験の結果です(EULAR2007; OP0010)。

最初からインフリキシマブを導入した群(先行群)と途中からインフリキシマブを導入した群(遅延群)との2年間の比較です。
DASスコアが2.4(疾患活動性最小、寛解の状態です)に到達した患者さんの割合は、先行群56%に対して遅延群は15%にとどまり、著明な差がついています。
ちなみに、この試験でDASスコアが2.4に達したグループはインフリキシマブを中止しています(中止後の経過については、後ほど触れます)。

発症してから時間の経過した患者さんへの
生物学的製剤の導入の意義

このように早期導入の有効性は明らかですが、それでは発症してから時間が経過している長期罹患の患者さんでは、生物学的製剤を導入することは意味がないのでしょうか。
そうではありません。

今度は、遅れて導入した場合の意義についてみてみましょう。
まずは、関節炎症についてです。

これは1年間という短いStudyなのですが、当初からインフリキシマブを導入した群(先行群)と6ヶ月の段階でインフリキシマブを導入した群(遅延群)との比較です。
炎症をあらわす腫脹関節の数でみますと、6ヶ月の段階で先行群63%の改善率に対して遅延群は29%の改善にとどまり、やはり先行群が良い成績をおさめています。

しかし、6ヶ月の段階で両者ともインフリキシマブを使用するようになって、さらに6ヶ月たちますと、先行群77%、遅延群71%と差はなくなっています。圧痛関節数も同様で、差はなくなります。
「関節炎症に関しては、遅れて導入しても、追いつくことができる」といえるようです。

また、さきほどエタネルセプト単独治療では、ACR50達成率、DAS28寛解達成率とも早期患者(平均罹病期間1.35年対9.29年)のほうがよかったという報告を紹介しました。

しかし、同報告では、エタネルセプトに「MTX(メトトレキサート)を併用した場合」には、ACR50達成率(早期61.8%対長期69.1%)もDAS28寛解達成率(35.5%対39.5%)も同様という結果になっています。
「長期の患者さんでエタネルセプトを導入する場合は、MTXを併用することが望ましい」といえるようです。

早期導入の意義と、
発症してから時間の経過した患者さんへの導入の意義のまとめ

早期導入と長期罹患患者での導入についてまとめてみます。
①炎症所見(自覚症状)については、遅れて導入しても追いつけるようです。
②関節破壊進行の抑制に関しては、遅れて導入した場合、追いつくことは困難ですが、その時点からの進行は抑制可能です。
③QOL(生活の質)に関しては、遅れて導入した場合、追いつくのは難しいようです。
関節破壊に関しては、長期罹患の患者さんでも寛解の状態を長期に維持すれば「修復」が起こる場合もあります。私の担当している患者さんでも手首の関節で、このような「修復」を経験していますが、やはり頻度の高いものではなく、これを期待して生物学的製剤を使用するのは無理があります。

生物学的製剤の導入が必要なのは、活動性の高い患者さんだけではない

ここまで導入の時期についてみてきましたが、今度は、リウマチの病気の勢い、活動性と、生物学的製剤の導入について、考えてみます。

なんとなく、活動性の高い患者さんに生物製剤を導入すべきだと思ってしまいますし、ガイドラインもそのようになっていますが、かならずしもそうとは限りません。

インフリキシマブによる治療で、寛解導入できた群と、治療が無効であった群とを比べた報告があります(Arthritis Rheum 2007; 56: 2129)。

関節炎症の程度ではDAS28値は4.1対4.6と、無効の群のほうが関節炎症の程度が強かったという結果になっています。QOL(生活の質)のスコアでも1.3対1.7と、無効の群のほうが関節の使い勝手が悪かったという結果です。
当たり前といえば当たり前ですが、あまり活動性が強い人は、生物学的製剤といえども有効性は落ちるようです。

エタネルセプトでも同様です。寛解導入のためのオッズ比でみますと、関節炎症の指標DASスコアが低値の活動性の低い患者さんの方が、寛解導入の成功率は高いという結果になっています(Arthritis Rheum 2007; 56: 3928)。

結局、活動性の高い患者さんのみに生物学的製剤を推奨する発想は時代遅れのものになりつつあります。
現在のイメージをいいますと、「比較的元気だが、着実に関節破壊が進行しつつある、疾患活動性中等度以下の患者さん」に、生物学的製剤は有用性が高い、ということになります。

抗CCP抗体陽性やリウマトイド因子陽性の場合は、
積極的に生物学的製剤の導入を考慮

次に、血液検査のマーカー、リウマトイド因子と抗CCP抗体の有無と、生物学的製剤の適応についてみてみます。

最初のほうで、治療戦略の変革のひとつに、関節予後(関節破壊の進行)の予測、ということを挙げましたが、そのところで、リウマトイド因子が陽性、抗CCP抗体が陽性の患者さんは、関節破壊のリスクが高いとお話しました。

Best studyという試験でも、在来の治療では、「リウマトイド因子が陽性の患者さんでは、陰性の患者さんに比べて関節破壊が進行しやすい」という結果が出ています。しかし、インフリキシマブで治療した場合には、「リウマトイド因子陽性であっても陰性の場合と同様に、関節破壊を抑制できた」という結果になっています。

これは、抗CCP抗体の陽性の場合も同様です。抗CCP抗体陽性の場合、在来治療では抑えきれなかった関節破壊の進行を、インフリキシマブは抑えこんでいます。

「リウマトイド因子や抗CCP抗体陽性の場合は、積極的に生物学的製剤の導入を考える」のが適当であると考えられます。

個々の患者さんで、生物学的製剤が有効であるかどうかの予測

さて、患者さん個人の視点に立ったときには、以上にお示ししたような一般的な傾向が問題なのではなく、「他ならぬこの私に、生物学的製剤は効くのだろうか」ということこそ問題でしょう。
残念ながら、この点に関して明確なお答えはできません。

現時点で有効であるといわれるファクターを列記するにとどめます。
①DASスコア低値(CRP低値)、
②HAQスコア低値、
③Sharpスコア低値、④MMP-3低値(特に400未満)、
④男性、
⑤早期、
⑥メトトレキサート(リウマトレックス)併用
以上が、有効性が高い人の特徴です。

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生物学的製剤導入にあたって-リスク評価-
生物学的製剤導入のリスクで最も重要なのは感染症

ここまで述べてきたことは、生物学的製剤の有効性に関することでしたが、実際に導入するにあたっては、「安全性」が最も重要なポイントになります。
生物学的製剤導入によるリスクについてご説明します。

まずは、感染症(病原体の侵入による組織の障害)のリスクからお話します。
いろいろな報告がありますが、やはり、在来の抗リウマチ薬による治療にくらべて、感染症をおこしやすくなるというのは間違いのないところでしょう。
また、導入早期(3ヶ月以内くらい)の時期が、特に感染症リスクが高いようです。
わが国で行われた、市販後の全例調査の結果では、重篤な感染症の発生率は約3%となっています。
全員に平等に感染症のリスクがあるわけではありません。特に感染症をおこしやすい人の特徴は以下のとおりです。
①高齢、
②身体機能の低下(HAQスコア高値)
③合併症の存在(呼吸器疾患、糖尿病、腎機能障害)、
④ステロイド剤併用
これらにあてはまる患者さんの場合には、導入について慎重に考える必要があります。また、導入する場合には、予防投薬など感染症に特に留意する必要があります。
いずれの患者さんに対しても、導入前にはリスク評価のための検査を行う必要があります。
感染症リスクの評価が中心ですが、心臓の働きが悪い方の場合には、心臓の機能についても評価が必要です。

主な検査は、以下のとおりです。
①胸部レントゲン(正面からだけではなく、側面からも)、
②胸部CT、
③ツベルクリン反応、場合によってはクオンティフェロン(結核の血液検査)、
④白血球数(リンパ球数)、
⑤血清KL-6値(間質性肺炎のマーカー)、
⑥血清β-Dグルカン値(真菌、ニューモシスチス感染のマーカー)、
⑦HBs抗原(B型肝炎)、HCV抗体(C型肝炎)、
⑧血糖値、尿糖、HbA1c値(糖尿病)、
⑨(免疫抑制療法がかなり強いとき)血清IgG、IgA、IgM値

生物学的製剤導入のリスク
-悪性腫瘍に関して-

悪性腫瘍のリスクに関しては、新聞報道にもなりました。

実際の報告で見ますと、「皮膚がんのリスクは高めるが、固形腫瘍(胃癌、大腸癌、肺癌など)、造血器腫瘍(悪性リンパ腫、白血病)のリスクは高めない」、というのが現時点では公平なところではないかと思います(Arthritis Rheum 2007; 56:2886)。

新聞報道では、悪性腫瘍の中でも、特に「悪性リンパ腫」がとりあげられていましたので、これについてもう少し詳しくみてみます(Arthritis Rheum 2007; 56: 1433)。

7つの観察研究の中で、一つだけ相対危険率が高いものがありますが、その他では、危険率は増していません。関節リウマチであること自体に悪性リンパ腫のリスクがありますが、生物学的製剤の導入によってそれが加速するということはなさそうです。

生物学的製剤導入のリスク
-妊娠との関連-

もうひとつ、妊娠と生物学的製剤の関連についても、少し触れておきたいと思います。

妊娠中には、メトトレキサートが使えませんので、インフリキシマブは使えません。
エタネルセプトは、妊娠中でも使えるかもしれませんが、まだはっきりしません。
しかし、妊娠希望がある患者さんについては、関節リウマチの活動性を速やかに押さえ込む必要があります。活動性が高いと、妊娠の成功率は低下します。

妊娠までの時点では、エタネルセプトによる治療が勧められます(エタネルセプトは妊娠判明まで使用可能なのではないかと考えられていますが、まだ結論はでていません)。

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生物学的製剤を中止できるか

さて、生物学的製剤を導入したとして、「いつまで続けなければならないのか」という問題がつきまといます。
これについては3通りの場合を紹介します。
①発症早期の人で、寛解状態に到達したのち、生物学的製剤を中止したらどうなるか
②発症後長期の人で、寛解状態に到達したのち、生物学的製剤を中止したらどうなるか
③発症後長期の人で、ある程度活動性が改善したのち、生物学的製剤を中止したらどうなるか

発症早期の人で、
寛解状態に到達したのち、生物学的製剤を中止したらどうなるか

①の場合から紹介します(Arthritis Rheum 2007; 56:2129)。

早期患者120人の2年間の結果です。DASスコアが2.4未満を維持した場合に、インフリキシマブを中止するというやりかたです。
2年後、67人が、インフリキシマブを中止しても寛解の状態を維持していました。つまり半分以上の人が、中止に成功したわけです。
ただし、このStudyではインフリキシマブの使用量が、わが国の3倍以上まで使えることになっています。わが国での使用量で、中止に成功した人は39人で、約3分の1ということになります(近い将来、わが国でも同じ量を使えるようになりそうです)。

発症後長期の人で、
寛解状態に到達したのち、生物学的製剤を中止したらどうなるか

②は長期罹患患者(平均罹病期間11.29年)で、寛解導入をしたのち、生物学的製剤を中止した報告です(ACR2007; S972)。

残念ながら、中止したのち、ふたたび病気の勢いが強くなってしまう場合が続出し、中止後7ヶ月の段階でも寛解の状態を維持しているのは、3割程度の患者さんにとどまっています。長期罹患の場合は、離脱は難しそうです。

この中でも、寛解の状態を維持し続けた人の特徴は、①生物学的製剤の投与期間が長い(53ヶ月対35ヶ月)、②中止前の寛解を維持していた期間が長い(30ヶ月対15ヶ月)、という特徴がありました。これからすると、活動性が落ち着いても2年くらいは、生物学的製剤を続ける必要がありそうです。

発症後長期の人で、
ある程度活動性が改善したのち、生物学的製剤を中止したらどうなるか

③は欲張らずに、ある程度、活動性が改善したら中止した場合です(ACR2007; S728)。

この場合には、生物学的製剤を平均8.8ヶ月しか使っていません。
中止したときのDAS28スコアも平均4.1で、それなりに病気の活動性は残っています。
この状態で、生物学的製剤を中止してどうなったでしょうか。 1年後、関節リウマチの活動性は悪化せず、同様の状態が継続していました。
「何らかの理由で中止しても、その後悪化することは少ない」というのは、私も経験するところです。

これらの結果をまとめると、「早期の患者さんでは、寛解導入を期待して導入し、中止も視野に入れることができるが、長期ではなかなか中止は困難で、寛解導入できたとしても長期間(2年以上?)使い続ける必要がある。ただし、中止したからといって悪化することは少ない」ということになります。
思い切った言い方をすれば、「安全性が確保できていれば、生物学的製剤を導入して損することはないだろう」といえると私は思います。

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おわりに

最後になりましたが、生物学的製剤を導入するかどうかの決断は最終的には患者さん本人にゆだねられることになります。
患者さんが治療手段を変えない理由を調べた報告があります(Arthritis Rheum 2007; 56:2135)。

第1位「治療を変えたときの副作用が心配」
第2位「主治医が今の治療でよいと言っている、あるいは治療を変えようと言っていない」
第3位「治療を変えたら、今より悪くなるのではないか不安」
第4位「今の治療より、よい治療があると思わない」
第5位「今の程度の症状なら容認できる」
第6位「これ以上お金が出せない」
第7位「注射をしなければいけない治療は嫌だ」
このうち、第1、2、4、5位の問題については、医師の適切な情報提供によっては、変わりうるものではないでしょうか。医師からの適切な情報提供により、患者さんと協力して、より適切な関節リウマチの治療が実現されていくことを期待して、この稿を閉じたいと思います。

医師の決断・患者の決断
適正な情報提供の重要性
患者さんが治療手段を変えない理由
治療を変えたときの副作用が心配 72.5%
主治医が今の治療でよいと言っている 71.5
治療を変えたら、今より悪くなるのではないか不安 68.1
今の治療より、よい治療があると思わない 66.3
今の程度の症状なら容認できる 54.6
これ以上お金が出せない 53.3
注射をしなければいけない治療は嫌だ 35.7
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